6月の台風が、大雨や強風で様々な被害をもたらしながら本州を縦断するのは、8年ぶりとの事。東京を離れ会長が、京都にお越しなので、台風は、京都を避けて、関東に向っている頃、いつもと変わらない雰囲気で宴が始まります。
会長『男を一人前にするのもダメにするのも結局嫁さんやな。嫁さん次第だもんなあ。男って言うのは……。嫁さんにちょっとヒントを与えておくと一篇に変わるな。婿さんも「自然会に連れて行くんじゃなかった。なんか変な入れ知恵されたみたいで……」ってなるのよ。しているんだけど。気がつかない様に。
「なんで今日の奥さんきれいなんやろう。」
喜ばせる事をしてくれているからきれいに見えるよな。そういう努力をしないとアカン。なにかで、マインドコントロールかけて亭主を手玉にとるような手ほどきは、一切した事ないし、そういうのは、絶対アカン。嫁さんが良くならないと、嫁さんが大奉仕しない限り亭主は、「あっ」と思わない。そういう事を陰でやっているのよ。
亭主の悪口を言うようじゃアカン。ココだけでいいから言え!最初は、ワシにだけ言っていたけれど、今や本人に言うてるよなあ。我慢することはないよ。婿さんにとってそれが、心地良いはずよ。貶されている訳じゃないんだよね。要するに「あげまん」よ。
かつては、足を引っ張っていたかも知れないのに……自分だけ我慢すればいいみたいな不機嫌な顔をしているんだよ。それじゃ余計にダメになっちゃう。婿さんが手を放さなければ、「どこまででも着いて行きます。」って言う安定感を自分で持たないと亭主だって気が付かない。』
皆が、今日このごろの他愛のない話をして、最後の方……
ふじのさん「あまり言いたくないんだけれど……実は、今恋をしています。
一同「ほっおー(吐息まじり)……やるなあ。」
ふじのさん「去年、離婚したんです。」
一同「えっー!」
ふじのさん「そうせざるを得ない状況になって……その中で会長とお会いして自然会で皆さんのお話を聞いたり、自分の話をしたりすることが、離婚する決断を下すひとつの後押しをしてもらったんです。
だからこそ私は、来られる時は、自然会に出席していたんです。それはそれで良かったと思っていた訳です。もうこうするしかなかったですし、そうなって決着がついて、安心したのが、去年の事です。
その後、今年になって恋をする人が、現われたのだから、やっぱり良かったのだなあと思っています。お互いバツイチで、お互い成人している子どもがいます。そういう状況になっているって言うのは、結構良い結果かなあと思っています。これは、オフレコでお願いします。」
(帰り際に例会報告に記すことを私 前島に一任して頂きました。)
会長『本当の初恋って言うのは、幼稚園ぐらいの時にあるんですよ。長い道のりの中でいろんな人生がそれぞれにやってきて……やっとたどり着く愛ってありますよね。ホントは、こっちが本命だったのかもしれないね。良い話やなあ。』
話の流れで……
会長『あんた方、ワシを尊敬した事一回もないじゃない。』
蔦谷さん「僕は、いつも会長のこと、尊敬していますよ。って口で言う事じゃないですけどね。」
会長『でもね、ワシは尊敬されるほどの馬鹿じゃないよ。尊敬されているようじゃ人間アカン。「アホ!」って言われて初めて「おっ!なんとかできたな」って思うよな。
人間なんてね、一段の差もないね。一歩足を上げようと思う人は、立派だと……地に着いても、行こうとしていない人から見たら立派だけれど、現実に生きている人間は、そこへ、まだ身体を乗っけていないんだよ。
足を上げてそこに、段に俺の足が着いたって言うだけで「尊敬しろ」って言っているようなもの。そう言う気も起こらない人から見れば一段上だと「すごい人だな」って思うけど、行っていません。身体が乗っていませんから。じゃあ乗った人って?
全部自己犠牲を払った人でしょ。払ってないもん。ワシなんか、文句は言いたいわ、朝まで呑みたいわ……こんなやつ敬遠されるだけ。』
今宵は、珍しく参加者全員で二次会へ。誰も会長を敬遠していないようです。
それでも、カミングアウトして、いつもよりカッコいいふじのさんが、会長との話が盛り上がり楽しそうにしている姿を見ながら……その二人を残して他の方々は、家路につきました。
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