桜の季節が終り、音羽村の公園は、新緑の眩しさと香りが増し始めました。
ゴールデンウィークが始まり、一年で一番心地いい季節が訪れましたが、それとは裏腹に、ニュースで毎日のように交通事故で人が亡くなる。そして、竜巻で一瞬にして家屋が吹き飛ばされる。
会長の本に、このままだと天災も人災も増えるだろう。と書いてありましたが、現実として起こっています。
さて、これからはどんな世の中に?……。
音羽村会(東京月例会) 平成24年5月5日(土) 目次に戻る
今宵と言うより、暮れなずむ甲州屋。そこへ、一人また一人と集まり始める。そして、「ハロ〜、みんな元気?」以外と会長普通に登場。
女将、佐藤さんの手料理と四方山咄で、例会の始まり、始まり。
●人の尊さとは
会長のしょうもない咄から始まり、みんなのしょうもない咄で笑いの渦が巻き起こる。
そんな中、久我さんが「唐突ですが、人は憎しみを捨てる事は出来るのでしょうか?」
会長「ワシは本に、人を憎む事は自分を憎む事って書いたけど、深く掘り下げると、前世も含めて、自分が蒔いた種なのよ。
だけど、結論から言うと、人は憎しみを捨てる事は出来ません!人間だから。ただ加害者はすぐに忘れてしまうけどね。
でも、態度に出したら、それが復讐になり、戦争へと繋がるのよ」
そこへ三浦さん「人は憎しむ気持ちも許す気持ちも、色々と経験しながら学ぶんでしょうね。愛とかも含めて」
会長「めずらしくキーちゃん、いい事言うね。
だから、憎しみも憎いと言う欲なのよ。
カッちゃんは、今生でそれを学ぶ事が課題なのよ」
また雑談の中、佐藤さんが「今生きている事に幸せを感じます。去年の津波で被災された方を想うと涙が出ます。
でも、人から聞いた話ですが、最初は一個のおにぎりに感謝するけど、三日も経つと味噌汁が飲みたいとか、段々我が儘になっていくんですってね」
会長「ワシも普賢に十年通って、良きも悪しきも見て来たけど、ワシらはそれを責められない。だって被災者と同じ目線で普賢に居たけど、被災者にしか解からない事があって、逆に被災者から学ぶ事が多いのよ」
そして、三浦さん「僕も当時、十日ほどお供をさせてもらいましたが、会長が行ってから、どんどん自立復興が始まるんですよ。後ろを見たら、ずいぶん付いて来る人は減りましたけど。
今のボランティアも、その地に根を降ろす覚悟で行っている人が多くなりましたね。そう思うと自然会が先駆けですね。ただ追討をかけて天災が来なければいいのですが」
会長「まだまだ続くと思うよ。それより、親が子を殺し、子が親を平気で殺す。そっちの方がもっと恐ろしい事だよ。ワシは20年以上前から警告しているけど、その通りになっている。もっと精神レベルが高い人間が増えなければ何も変わらないね」
そして会長の最後の一言「ただとは無料の事だけど、何んのけがれも無い状態で得たものは、ただでも気高く尊い。与えた方も含めて。その恩義を一生忘れない事が尊い事だと思うよ。
それと感謝だけど、朝目覚めた時、今日も生きている。ありがたいと思える人。そんな人は中々いないけどね。でもこれに優る感謝はないと思うよ」
音羽村も夜が更け、そろそろお開き。
今宵は人の尊さを学び、おのおの去って行きました。
サダ(三谷定英)
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