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  頭 空っぽ

                                     平成26年4月10日目次に戻る

 春らしい陽気で、花盛りの京都 祇園は、国内外からの観光客で大いに賑わっております。
 今宵は、少人数で宴が始まりましたが、参加者が一人、また一人と増えるたびに、会場の空気が、変わる様が、妙に可笑しかったです。


 会長『「そう」ってあるやん。「そう」。』

 新井さん 「どの「そう」?」

 会長『「上層」「中層」「下層」ってあるじゃない。金銭じゃなくて……
 心が「下層」にあると衣食住、ライフラインしかしゃべらないのよ。「今日は、飯が食えた」とか、どうのこうのって。
「中層」になると競争が始まる。うちの子の方が、あの子より優秀だとか……。
「上層」になるとそういうことを言わない。上を見ている。高みを目指している。それを「上層」って言うのね。』

 新井さん「情操教育が良いのね。」

 会長『「上層」まで考えられるのは、生活に困っていないからだよ。だから音楽や芸術に親しんだりできるのを 「上層」って言うんだよ。
 まさしく情操と一緒なんだけど、そうなると心豊かだよね。「上層」の人と付き合った方が、良いよね。』

※『心豊か』
 とても響きの良い言葉です。自分の事よりも、相手(他人)の事を想う気持ちの方が、大きければ『心豊か』に感じるのかも知れません。自分(我)を小さくすればするほど、相対的に相手を想う気持ちが大きくなり、さらに『心豊か』になるのでしょう。


(日頃、他人から評価してもらえない人の話)

 蔦谷さん「自分のことは、わからへんもんなあ。」

 会長『その人にしたら、「どこがおかしいのよ!」って思うよね。本人は、本当にまじめ。頭は良い、知識は豊富だし、言うこと全部素晴らしい。……ところが、誰の心にも届かないんだな。綺麗ごとなんだな。綺麗ごとは、みんな嫌なのよ。みんな(本日の参加者)アホやから。』

 参加者一同 大爆笑しながら……「失礼な!」

 会長『頭空っぽにしようよ。人間は、空っぽでないと、相手の気持ちとかも解ってあげられない。
 自分が頭良いと思っているから、教えてあげようと思ったり「違う!」とか言ってしまうんだよ。上から目線なんだよな。
 空っぽだったら、ただ受け入れるだけじゃない。溶け込める。
 同じ立場に立てたら……相手は、ものすごく心安らぐ。素敵とか……それ以上。

 競争するなよ。

 上から目線でしゃべるなよ。

 教えてあげようと思うなよ。

「教えてあげられるほどの人でなし」よ。

 俺らなんて聞かれたこともないもんね。聞いてもくれない。聞いてくれる人には、悩む頭がある。この人たち(本日の参加者)には、…………無い!』

(大爆笑)

 蔦谷さん「以前は、頭あったんですよ。」

 高橋さん「僕は、会長と付き合っていたらダメになると思いました。」

 会長『その通り! ダメが、良いんだから。一番大事なのは、ダメだよね。』

※『ダメ』
 関西の言葉で「ダメ」と同様の言葉で「あかん」と言うのがあります。その「あかん」を人に対して使う時、特に子どものことを表現するときは、「あかんたれ」になります。酷い人見知りだったり、いざという時に行動できない子どもに対して「あかんたれやなあ〜」と言う事があります。「あかんたれ」は、どことなく憎めなかったり、可愛らしさがあったりします。
 大人になっても、他人に迷惑をかける「あかんたれ」のままでは、良くないですが、何気なく見え隠れする「あかんたれ」は、例え会長でも可愛く見えるような気が……そんなことないでしょうか?

 会長『お前(私 前島)は、サービス精神がなさすぎる。もっと喋れ!』

 そう叱られながら……、楽しい時間が流れていきます。

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