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●京・このごろ会通信


                   もし明日命が閉じるなら

                                     平成21年8月19日目次に戻る

  五山の送り火は古都に夏の終わりを告げ、人々に季節が過ぎる刹那さを教えてくれます。京都ではこの送り火をもって、幾千の命を繋いできた祖霊が彼岸の地に帰られ、盆行事が終わります。8月例会はそんなお盆の直後に開かれ、「あれよ〜、お盆の時期は、N(やん)の横に座りましょう!」と会長の一言・・・チョット緊張しながら会は始まりました。

  お盆の季節柄なのでしょうか・・・会長からの『明日死ぬと仮定して、今・言いたいこと』との問いに、集まった皆さんの其々の答えをご紹介します。

Aさん― 

Tさん―





Mさん― 


Yさん―  






Gさん―

N―






 明日死ぬのなら、妻へ・我が人生は幸せでした!よく連れ添ってついてきてくれました。子供達へ・君達は自分に正直に生きて下さい。
 H(妻)さんへ・ありがとう!あなたがぼくの奥さんでよかった、それとごめんなさい。こども達へ・お父さんと呼んでくれて、ありがとう!お前達が娘で、楽しかった。
 K(娘)は調子がいい時と、悪い時の差が激しいですよ。自分では気付いていないようですが、周りの人がビックリしています。もっと自分で自分を知ることが大切です。
 亡き両親へ・明日あなた方のところへ行きます、待っていて下さい。
 健在な両親へ・先立つ不幸をお許し下さい。
 妻へ・お礼とお侘びを申します。長男へ・君は二十歳、自分で生きなさい。長女へ・今はまだとても心配ですから、お母さんの言うことをよく聞いて下さい。
 明日死ぬと考えただけで、涙が出てきて止まりません。
 家族と三人の子ども達へ・あなた達のお陰で、母親として成長させてもらえたと感じます。今の私になれた道をつけてくれたのですね、許すこと・受け止めることの大切さを学びました。いろいろあったけど、心からありがとう!
 でも・・・明日やったら、これだけは最後にだんなに言っておきます(怒り)。 
 "あんた、自分の考えは少し置いといて、人の話は最後まで聞かなあかんで!"(爆笑)
 父親に・俺と一緒で口ベタやけど、いろいろあったこの家を今までよく守ってくれましたね、感謝です。俺がいなくなっても、いろいろ孫に教えてやってや!
 妻と「生きることって、めんどうくさいね!」とお互いに話したことがあります。誤解されたくないので注釈しますが、もちろん死にたいとか自殺願望ではありません。ちょっと生きるしがらみに「あー、めんどうくさ!」と単純に笑い合ったのでした。
  妻へ・君にとってちょうど良い夫だっただろう!息子達へ・父さんにも君達にもちょうど良い間柄だったね、さようなら!実母へ・先に行ってゴメンネ、の一言です。
 妻と子どもへ、最後にもう一言必ず言いたい!"好きでした、愛していました、ありがとう!"


【会長からの実践的な話】
 「覚えておいて欲しい!人との会話で大切なことは相手に不快感を与えないことです。冗談をいっているつもりでも、受け取る相手を傷つけてしまう言葉を択んでいる場合があります。何故そうなるか・・・それは根本(基礎・基本)が出来ていないからに他ならない。
  わかりやすい例でお話すると、書道家の『相田みつを』の文字を思い出してください。小学生の書いた『ひらがな』のように見えるその文字は、粋で暖かく絵柄的にも美しく人惹きつけてしまう魅力をもっています。皆さんもお判りのように彼(相田みつお)は、基礎・基本がしっかりしていて古典(漢文)も書く素晴らしい書家です。それ故、一見幼稚にさえ見えるあそび(崩し)の書が、皆さんに感動を与える文字として伝わるのです。
  最初の話に戻すと、自分が面白いと感じて話した言葉で、相手の心を傷つけてしまっている会話とは、根本(基礎・基本)即ち愛が足らない人間であるとの証明に他なりません。」
  会員みんなには多少なりとも当てはまるようで、決して忘れてはいけないご享受でした。

【余談】
  会長の話の中に、基本をまったく勉強しないで他人が認める才能がある人を見つけたら・・・それは『前世』と関係しているとみなければなりません(ピアノを一回聴いただけで弾ける・習っていないゴルフが出来るなど)とありました。会長は小学生の時に始めてゴルフクラブを振ったのに、理想的なスイングで素晴らしいショットを打てたとも話しておられました。
 「会長の前世は、誰だったんですか?」と質問に、ヨーロッパ「フランス系のジプシー」との答に・・・一同「え〜、ジプシーですか、うぅーん・・・だから放浪好きなのか!」とやや納得でした。

【江戸前寿司の由来】
 『前世』繋がりから盛り上がった余談ですが、京都自然会A氏は会長より、「あなたの前世は、江戸のまち火消し」とかねがね言われていました。火事を連想する話しから脱線して、どうして江戸前寿司が出来たかを会長が教え下さいました。「えぇー、知らなかった!」と感嘆の声、「Nさん!次回の通信には、忘れないように載せてネ」との事で・・・下記に簡単にまとめました。
 ≪江戸時代は『喧嘩と火事』が名物になるほど、火災が頻繁にあったようです。当時の町民は逃げることに精一杯で、避難所には多くの人が食べ物を求めて群がったそうです。非常食に出された、おにぎりだけでは食が進みません。それならと近くにある江戸城前の海(東京湾)で獲れた魚を、おにぎりの上に生で乗せて素早く出したそうです。これが、握りずしを中心とした『早ずし・江戸ずし』の誕生で、後に江戸前寿司(江戸前鮨、江戸前鮓、江戸前寿司)となったそうです。≫





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