「なんで人は生きてんの? 愛されたいから? お金を儲けたいから?
でも死ぬ時は何も持っていけないね。結局は。なんで満足して死ねるかって、されたことに満足するんじゃなくて、したことで満足する、されたことじゃない。あの人にこうしてあげたけど、あの人にもこうしてあげたけど、私は先にいくけど、本当に幸せに生きてねって逝くのが、本当の幸せじゃないの。お金残したとか、貰ったとか、騙したとか、取られたとか、そんなもんじゃないよ、財産ってのは。
だって人間は間違いなく転生しますから、次に来ますから、そのままで生まれてきますから。肉体は死んだら終わり、肉体を支配しているのは心、心は学習ですから。
魂はもっと違うんです。心と魂は違うんです。魂は綿々と生き続けているのであって、心は学習なんです。梅干って言ったら、酸っぱいって思うのは心なんです。魂に梅干はない。条件反射はないんです。綿々と生き続けているものに影響はない。積み重ねたものしか影響がない。今生で学習したものは、単なる条件反射。どう生きたか、が魂。
だから今死んでもいいんです、我々は。このまま生きるから。続きを生きるから。ところが疚しいものがあったら、次も疚しい状態から生まれて来る。だからこうやって我々集まってる。他の人が知らないことを勉強できる。何を根底にものを考えるか、だけよ。
人間、生きている間に本当に身につけるべきものは何なのか。財産でもない。地位でもない。魂のレベル。そのために勉強すべき。じゃないと次にいけない。魂って何なんですか、自分が無い状態が魂でしょ、人を想う気持ちであり、人を愛する気持ちであり、幸不幸はその結果。
究極的に言うと戦う心、勝った負けた、これが無くなったとき本当の魂にブチ当たる。ところがみんな戦うんですよ、比べるし、勝った負けたなんだ。この間は人間はまだまだ、低い」
…………
会長が"おかん"と呼んで親しんだ、とっても素的なママさんの店が、近々閉店になるそうで、若い頃からの何十年の思い出をしみじみ語って下さいました。会長は「淋しいけど、始めがあったら終わりがある」と、そして
「"くたばる前に終わるよ、引き際でしょ"っておかんが言うわけよ。
引き際は誰にだってある、迷惑かけてまでやることじゃない、人の役に立っている間に終わらなきゃ、人間って。その引き際の素晴らしさ。
色々学ばせて頂いた。素的な言葉も頂いた、それを昼間の中で生かした。安酒じゃこの勉強は出来ない。いい月謝ですよ。月謝っていうか、感謝だね。凄いこと言ってくれるもんね。悩みがたった一言でとんじゃう。何悩んでいたんだろうって、思わせてくれる。高くないんだよ。あんな安い月謝はないよ」
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