4月1日、温もりを感じる日が続き、音羽村の桜が咲き始めた。
今年は26年ぶりに寒い冬で、桜の開花が遅いようだ。僕も八百屋なので、この冬はこたえました。
今回は欠席のゲンゴ君に春が来た。4月14日、めでたく入籍。音羽にも春が来た。
音羽村会(東京月例会) 平成24年4月1日(日) 目次に戻る
今回は、久々に参加のノゾミちゃんとヨーコさん(お母さん)。ミズノちゃんも含めて、遠路はるばるありがとう。
一人、また一人と集まる中、「ここは音羽村連合会ですか? 始めまして」いつもながらのジョークで会長登場。今宵の会長も口八丁!
カズちゃんの手料理と四方山咄で例会の始まり始まり。
●例会に来る人は、大欲かな
話しが盛り上がる中、村長が造った、そばがきが出て来た。会長は一口食べて、「うまい! 甲州屋のそばがきを喰ったら、明日死んでもいい」(めずらしく、会長完食)
そして会長が呟いた。「去年の大震災なんか一瞬だもんね。酒をやめ、タバコを断っても、津波で一瞬に流されてしまうんだよ。人は年齢に問わず、いつ逝くか解らない。だから今生明死で生きなきゃ」
僕はこの話しを聞いて、『YOU』に書いてある事を思い出した。
『自然とは神の事である。……このままだと、我々の大地は失くなるだろう。我々は人類でなく、魚類になるしか道は残されなくなる。これは当然の結果なのである。』
僕は、20年以上前に会長が、この大津波が見えているような気がしました。
音羽村の例会も久々に真面目なスピーチが始まる。
会長が「ヨーコママ、あした寿命が来ると想ってノゾミに一言言ってあげて」
ヨーコさん「え〜、ノゾミが仕事から遠ざかっているので、駄目でもいいから、やってみればいいと思います。短期のアルバイトも出来たのだから、とりあえず行動したら」
会長「駄目親だね。貶さなきゃ。甘えているんだから。はいノゾミ反論」
ノゾミちゃん「病院のデイケアに通い始め、毎日色々な人と出会って、人と会う大切さを知ったので、今は早く仕事がしたいと思ってます」
会長「じゃ〜、一番なにが好き」
ノゾミちゃん「歌が唄いたいです」
会長「ほ〜ら出て来た。やれよ、人間は生きがいをもって生きなきゃ。ワシも応援するから。だって才能があるんだから」
ノゾミちゃん「前は唄いたい想いがあったんだけど、今は普通に仕事がしたいと思ってます」
僕は両方やった方がいいと思います。才能があるのだから。
最後のスピーチはイワちゃん。
会長「この間亡くなったオヤジに一言言ってあげて」
イワちゃん「オヤジが旅立って百ヶ日になるのですが、83年の人生を全うしたと思います。でも、もう少し生きているのかなぁって思っていたけど……。ま〜、こんなフラフラしている俺に小言一つ言わなかった。やっぱオヤジは偉大で、ただただ感謝で、ありがとうですね」
2年前のイワちゃんは、「俺、一生結婚できないかも」と、言っていた。今では一児のパパ。
お父さんも、孫の顔を見れて、安心して旅立っていった事でしょう。そんな気がします。
音羽村も夜が更け、そろそろお開き。カッちゃんが、「会長、最後に一言お願いします」
会長「人はしょうもない話が言えてホンマモン。初めからいい事を言おうとする人に真はない。しょうもない話の中に真が隠れている。そして、ここに話を聞きに来る。この欲が大欲かな」
今宵も心暖まるふれあいの中、一人また一人と、帰って行く……。
サダ(三谷定英)
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