音羽はビルが建ち並ぶ町で、川と公園、その隣が八百屋の三松、その向いのそば屋が甲州屋。ここから音羽通りが始まる(ちなみに僕は三松の長男坊です)。
●誰が名付けた音羽村
ある日ひょっこり、長身痩躯のヒゲ男が、人情そば屋の甲州屋に訪れた。男は、甲州屋の主人を一目見て、「村長」と呼んだ。そして、「音羽の村長だから、音羽村だ」。以来、甲州屋の主人は村長と称ばれる。
近くにお越しの節は、甲州屋に顔を出して見て下さい。看板女将のカズちゃんが暖かく迎えてくれます。
音羽村会(東京月例会) 平成24年3月4日(日) 目次に戻る
ここ数年、会場を提供してくれるのは、甲州屋さんです。今回も女将自慢の料理に舌鼓を打ちながら……。
例会の始まり始まり。
●2冊でも作家だって
今回は、半年ぶりのキーちゃんが一番乗り。一人、また一人、と集まって、会話も弾む。そこへ会長登場。開口一番、冗談噺が飛び出し、後に続けと次から次へ花が咲く。
今宵の会長も快調で、口八丁!!
全員も揃って、冗談噺の中。会長がミズノちゃんに、「処でキヨシ、いつ式を挙げるんだ。御祝儀の積立てをせにゃいかんからな。いるんだろ」
ミズノ「えっ、式って結婚式の事ですか。あああバレました。まだ無いけど、出会いが増えてます」
会長「だって顔に出てんのよ」
ミズノ「怖いなぁ〜〜」
毎回、遠路はるばるお越しのミズノちゃん。すっかり音羽村会にハマッテル。
僕も会長の鋭さに感じ入りました。
また冗談噺の中、会長の叔父が亡くなった話が出て来た。
会長の叔父は、平成24年2月11日、建国記念日に天寿を全うした。89年、激動の時代を生きて来た。見事な人生の幕切れであった。
そんな話をして下さいました(詳しくは、会長のブログで)。
音羽村の宴も盛大(たけなわ)、会長が、「ワシ、あと3年8ヶ月も生きられるのよ。この会に44回も出られるの。あした死ぬ人と比べたら、長いよねぇ〜〜」と。
僕は会長の泰然自若ぶりに、改めて感銘を受けました。
夜も更け始め、会長が、「ワシ10年で、2冊しか本を書いてない。作家なのは錯覚か、作家だけに。そう言えば、カッちゃんも作家だったね」
会長以外に作家がいた。
カッちゃんの最新作、『巨人たちの本棚』、名立たる著名人の愛読書と生い立ちが分る、2度おいしい本です(詳しくは書店にて)。
今宵の音羽村も、そばを啜りながら、ほっこりとした一時も、夜が更け、そろそろお開き。それぞれ何かを抱え、一人、また一人と散っていく…。
今回の音羽村会も、さりげない会話の中、人生を感じる一夜でした。
次回の音羽村会は、4月1日(日)です。折しもエープリルフール。会長の口八丁が、さらに磨きがかかりそうな予感です。
サダ(三谷定英)
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