当日は、ゴールデンウィーク真っ只中の子どもの日。
その子どもの日に因んでというわけではありませんが、久しぶりに出席された斉藤さんが、ご長男の産まれた日を振り返って……。
「嫁さんには苦労かけたと思っています。子どもが生まれた時、陣痛が起こったら自分でタクシー呼んで病院へ行けと言って、私は会社に行ってしまいました。その日のうちに陣痛が起き、見かねた隣の奥さんがタクシーを呼んでくれました。
昼休みに産院に行ったらもう産まれていた。でも、お前が産んだんだから責任持って育てろよと、他人事のようなことを言ってしまった。当時は社会全体がそういう風潮でした。
私は学校卒業して、会社に入って、一生懸命稼いで、それで女房と子どもを食わせているんだからいいと思っていました。今考えてみれば、お金を稼ぐよりも子どもを育てるほうが大変なんだと思います。子どもは夫婦そろって育てるものですね。今はカミさんへの感謝の気持ちでいっぱいです」
会長「うちもお産の時は、まったく同じだった。京都に仕事で行ってて、医者にまだ時間がかかると言われたので酒飲んでたら、いつの間にか産まれてた。一言言いたいけど、奥さんに感謝の気持ちが湧いたのなら、たまには一緒に連れてきて。奥さんにも、今までの文句を言ってもらわなくちゃ」
次は、岩本さんと、これも久しぶりの出席、新婚一年の坂上さんがちょっぴりおのろけ。
会長「岩ちゃんは、嫁さんのどこに惚れたの?」
岩本さん「目のくりっとしたとこかな。成り行きで結婚した。ご馳走で胃袋をつかまれたということもあるかも」
会長「そこに行くまではどうだった。木と石がくっついたんじゃないんだから」
岩本さん「会長は奥さんのどこに惚れたんですか?」
会長「逆質? そうね、ただハートなんです。あなたのためなら死んでやるっていうやくざの嫁はんみたいなとこがあってね。そこにゾッコンなんですよ」
坂上さんは、奥さんとお二人の写真集を持ってこられました。結婚式場のサービスで、10冊ほど作ったそうです。
会長「これはいいね。オイラのとこも今年45周年だから作ろうかな」
坂上さん「奥さんからは、私はあなたのボランティアと言われたり、誰にも私の代わりはできないと言われてますけど、面倒見てもらっていて幸せです」
会長「では、この中でいちばん不幸なのは誰でしょう?」
ハイ、ハイっと、我先に手を挙げる愉快な参加者たちに呆れながら、
会長「水野君です。だって、連れ合いがいないんだもん」
水野さん「痛いところを突いてきますね」
会長「本当に不幸だって言っているんじゃないですよ。夫婦で仲違いしてるの見たら独身の方がよっぽどいいとこあるんだから。でも、仲違いしても、やっぱり夫婦は夫婦。幸せはそこにある」
かつて、坂上さんと岩本さんと、この水野さんが、花の独身トリオと言われていましたが、いまや独身を謳歌しているのは水野さんだけ。いつかはいい知らせがあるでしょう。それまで首を長くして待っていますよ、水野さん。
前日、甲州屋さんのご主人、通称村長さんは願い事があって故郷新潟県長岡の神社に行ってこられたそうです。
会長「何の願い事があったの?」
村長さん「まあいろんなことですよ。これからの仕事の具合もあるし、来年になれば消費税あがるし、かといって値上げもできない。いろいろ心配なんです」
会長「でもねえ村長、先のことを考えることほど無駄なことはないのよ。今健康であることが一番大事であって、何年も先とか、俺が先に逝ったら家族が困るだろうとか、そんなこと考えていたら、どんどん病気になるの、人間って。いいの、今日だよ、それを今生明死って自然会が教えていることなんだよ。悩んでも心配しても結果は一緒なんだから。今をとにかく楽しくステキに生きることでしょ。俺が先に逝ったらなんて、変なこと考えるな村長。家族が大変だとか、蕎麦屋やっていけるかとか、そういうこと考えちゃだめ。天に任せておけばいいの。悩んで幸せになるんだったら、誰でも悩むよ」
三谷さん「そりゃそうだ」
会長「悩んでも病気になるだけ。今日ステキならいいじゃない」
和子さん「こうやって二人で食事できる。仕事できる。無事に穏やかに一日過ぎる。それで十分」
会長「先を考えるな。先は天しか知らん。村長、気楽に行こうぜ!」
和子さん「私も先生から大楽って言葉を教えてもらって、その日その日を、二人で過ごすことが幸せだと思ってます」
いつまでもお幸せに!
さて、いつの間にか夜も更けてこの場はお開き。この後、会長と有志たちは、更に二次会の場を求めて、街の夜陰に溶けていきました。
次回の東京例会は25年7月7日(日)です。
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