94年に全国37ヶ所でやった普賢復興支援コンサートで、天災は必ず来ますよ、これから日本中、次々と。それを島原が教えてくれているんですよって、自信を込めて言っている。自分は関係ないと思っている所は、みんな知らん振り。分かってくれる所は知事も市長も応援してくれた。
分かってくれなかったのは愛媛、「そういう事には賛同できません、私達は愛媛だけで大変ですから」ってトップの人間が堂々と言う。参っちゃうよ。そしたら2年後、四国が日照りで水不足になって、その時、誰が水を出してくれたと思う?島原からタンクローリーで200台出してあげたんだよ。それでやっと分かってくれる人が出始めた。他人事じゃないんだよ、助け合わなきゃいけないんだって事を。
その後奥尻があって、この時もまだそれほどボランティアの人数は集まらなかった。でも宗教に関係ない、ネットワークが出来上がり始めたのは奥尻から。その後、能登半島の重油流出事件があって、何十万人っていう人がボランティアで参加した。
その後が阪神大震災、これは前の災害での経験が活きたよね。政府が何をしたらいいのか考えている間に、もうボランティアの人たちは動き出していた。
政治家もちょっと2、3時間お見舞いじゃなくて、一緒に寝袋に寝てみるとか、自分で同じ思いしてみなきゃ、ライフラインが辛い人の気持ちは分かりませんよ。身を張ってやらないと。
偉いって?そりゃ、やった人間からみたら当たり前の事。夫婦で二人の障害をもった娘さんの世話、他の人から見たら偉い、でも当たり前、運命共同体を楽しんでいる。出来ない、やる気のない人間が大変ですね、って言うんだ。マラソンで42.195キロ走っている人に大変ですねって言いますか? 大変だったら走りませんよね、楽しいから走っているに、決まっているじゃないですか」
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