生きる力
平成22年9月5日 目次に戻る
「自然会は本音を吐ける場所。今日は皆、ちょっとさらけ出そうじゃありませんか」会長のこんな言葉で始まったこの日の例会。一人一人語られてゆくスピーチに心揺り動かされ、触発されるかのように次々と感動的なスピーチが…。
Kさん「再婚してよかったのかどうか。自分はずっと単身赴任とか仕事で帰りが遅くて、見ない、聞かないような生活をしていた。心の中の懺悔、子供達に申し訳なかった。父親である自分がしっかりしてなかったから、失敗っていうのか、懺悔。今迄の失敗を土台にしながら私自身も脱却しながら、将来的には家庭がまとまるように、楽しく会話できる方向にもって行きたい」
Rさん「うちのお袋がもう十年以上前に亡くなったんですけど、その時、遺品を整理していたら、古い郵便貯金の通帳が出てきた。まだ今みたいにおしゃれな通帳じゃなくて、手書きで500円ずつ書いてあるような通帳。よく見ると、多分うちのお袋が俺を腹ごもってから、その貯金を始めたらしい。そんな話は全然聞いていなくて。そしてその通帳の名前が、まだ結婚する前の旧姓になっている。何故かというと、俺が2才になるまで籍を入れられてなかった。ってことは私生児ですよね。お袋が親父より年上だとか、家柄だとか、昔だったら色々あるじゃないですか、反対されたらしくて籍が入れられてなかった。でもこの通帳を見て、初めて他の誰が反対しようが、お袋だけは最初から、俺を産もうとしてくれてたんだと……そういうお袋にもっと孝行してやりたかったなって、今はもうそれしかないですね」
Iさん「子供が生まれて、この子が20才になるまで、とりあえず働かなきゃって。しっかり稼げて、親らしいことが出来て、苦労なく、20才まで育てられるかなと思ったら、多分この子はグレて、両親は下らない、だらしない、しらねえって、そうなるんだろうけど、とりあえず素的に育ってくれたら、私としてはいつ死んでもいいって、生まれたときに思いました。
両方の両親がそろっていて、結婚も子供が生まれたことも喜んでくれて、二人共幸せだなと思う。自分も多分彼女も親孝行なんてしたことないし、両親には何も言ってないけど、良かったなと思って感謝してる。経済的なことを考えれば子供を育ててやっていけるのかなと思うけど、なるようになるかと思っています」
会長「そういう有難味が分かるのも子が出来たから。親父になったんだね。凄い責任感が生まれて来て、同時にこんな子育てなんてどうやったら出来るんだろうって思ったとき、さっきの涙、なんて親が偉大だったか、自分の親が自分に対してしてくれたように出来るだろうかって感謝の涙と思うね。それが出来る人はまず大丈夫。子供の為に死ねる。人は仕事の為じゃない、家族の為なんじゃないでしょうかね、仕事の種類は二の次。愛する人をどう大事にするのか、が最も大事な問題。
どんなに愛が全てとか言っても金に困ればどうすんのよ、って女房は言う。機嫌も悪くなる。どんな状態になっても亭主を信じてニコニコなんて、そんな人見たことない。ドラマの中には結構あるけど、ホンマかいなーって思う。ただそれに近い人は一杯いる。それは何か、男が女房を裏切らない事でしょ。いくら貧乏してもこの人は私が全て、と思っている女性はどこにでも従いて来れる。これは間違いない。文句は言うよ、だけどどんないい夫婦でも、亭主が他の女性と一夜を共にしたりするともう駄目だな。子供とまで駄目になる。そういう事をみんな知らないから浮気するよね。その場は甘いが末路は悪い。
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