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●東京月例会報告レポート

UFO襲来しかない???

平成18年8月27日

 

「"復興ビル"っていうのをやってましてね。ビルも内装も、屋上に掲げた"手をつなごう、愛ある故に人は輝く"っていう看板もまだそのまま残っているそうですよ」と皆さんに問われるまま、東会長があの島原復興支援の話をして下さいました。

 「復興ビルは70坪の3F建てで、一階がコミュニティサロン。百何十人のパーティもショーもセミナーも出来る、一人で遊びに来てコーヒーを飲んで帰ってもOK。上階の多目的ホールは復興の為の集まりなら会議でも教室でも全部タダ。
  ビルの隣の駐車場も借りていて"無断駐車場 ご自由にお止め下さい。断ったら中で一杯コーヒー飲んで下さい"ってでっかい看板を出した。無断ですよ。ご自由にお止め下さい、でも止めさせて下さいって断ったら中で一杯200円のコーヒーを飲んでいけって。
  民家の駐車場で無断駐車一万円っていうのにムカついてね。空いてるなら貸してやれよって。扶けあわなきゃいかんじゃないかって、思ったから。

  島原に行くことになったきっかけ?うちの息子です。『ホント八百』に細かく書いてありますよ。随分聞かれた。「何故島原なのか」って。そういう人は一円も出す気ないね。出す気がないからそう聞くんだ。
  自然会の人は誰もいつ返してくれるのかなんて聞かないし、何に使うのかすら一言も聞かずに貸してくれた。本当に信頼してくれていないと出来ないことですよ。今順番に返していますが、皆、貧乏しながらでも待ってくれている。本当にすごい。

  その後バブル崩壊があって会社を閉めなければならなくなった人もいる。でも家族は逆に結束した。お金があった時の方が、危なかった。自然会の人が何を学んだのかの証明です。

 被災に遭うと皆一緒に貧乏する。
  住むところが無くなり、体育館でお弁当貰って、仮設住宅に移って、それまでどんな大きな家に住んでいた人も皆、同じ条件になる。敗戦国日本の焼け跡に似ている。
  島原に10年居て、刃傷沙汰はたった一件だけ。もし被災に遭っていなかったら、もっと日常茶飯事だったに違いない。結局仲良かったんです。皆同じ立場になって、ケンカやいがみ合いは生じなかった。

  人間って面白いね。
  ならば地球で戦争が起きない方法ってUFOでも来るしかないのか。UFOが攻めてきたらイスラムがどうのとかゴチャゴチャ言っていられない。簡単な原理です。仲良くなっちゃう。皆同じ思いになるから。
  プロ野球だって普段はそれぞれ好きな球団を応援している。でもWBCで全然野球を知らない人までもが夢中で全日本を応援した。一丸、一つの丸になった時、人間皆仲良くなる。

  今年もTVで募金集めてマラソン走らせて、頑張った頑張ったって自己満足の安っぽい涙流す番組をやってるね、"愛は地球を救う"って。

  ボランティアって本当に生きる希望なり力なりを与えるのではなくて、被災地に行きたい時だけ行って、ご飯あげたり服をあげたりして、都合が悪くなったら帰る。3日間ご飯あげて4日目に持って行かなかったらお腹空かして待っていますよ。それを平気で放ったらかして帰る。それを"愛"と言うのでしょうか。
  係わる限り、トコトンやらなきゃホンマもんじゃない。だから島原も十年掛かったんです。
  やる限り我が身を削ってやらなければ。ちょっと余った小銭を募金して良い事した気分になる、そんな乞食に物を与えるような出し方をしてはいけない。

  ところで愛は地球を救えないでしょう、どうですか?
  人間二通りあって救う人と救われる人があるということか? だったら救われる方になりたいよね。楽できるもん。全員が救う人だったら、救われる人はいないのか?   

  そもそも地球って何だ。そこに人間がいるから、地球なんでしょう? 人間が居なければ別に地球がどう荒廃しようが問題ない。結局地球が救われるじゃなくて人が救われる訳でしょう? "愛は地球を救う"ではなくて"愛しあうことが、皆の住む地球を救ってくれる"んじゃないかな。

  人間はいつ死ぬか分からない。今日家に辿りつくかどうか誰にも分からないんです。
  だから今を充実させることが一番。今を一生懸命人の為に生きる、これが一番大事なんだ。
  この世に生まれて、スクスクと育ち、恋人が出来、結婚して親になり、祖父母になり、という道を行かないと人間一丁前にならん。そのどの過程で死んでもいい。
  そして友達は欲しいね。叱りあったり切磋琢磨しあえる、それが本当のコミュニケーションだ。この会のようにじっくりと、でも気楽に語りあいたいね。人の話をどう受け取るか、注意して聞いていないとただの酒飲み話です。感性の勉強ですね。今日も沢山あった。すごいな、ぐっとくるなっていうのが」

      


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