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                      除 霊

                                  平成20年2月20日京・このごろ会より
                                                  目次に戻る

  この日の例会前、その場にいた人誰をも驚愕させ、恐れ慄かせた事件がありました。「除霊」などという言葉だけは耳にしても、普通、立ち会う事はまず無いでしょう。

  簡単に経緯を紹介しますと、例会開始前、会場になっている空手道場をお借りしてお祓いが行われました。受けられたのはリューマチの男性、二回目。激痛を伴うお祓いですが、この方は大変大きな声を出されるので、何処でも、という訳にはいかなかったのです。奥様、16歳になる末の娘さん、初めて見えられたお兄さん二人、一家五人でお父さんのお祓いに付き添い、例会に参加。見学の方も集まって来られました。
  娘さんに助手をやって貰ってのお祓いが進み、会長が胸に赤い太い十字架を作ると、それまでギャーギャー騒いでいたお父さんが急に黙ってしまわれ、「よし、今日はこれで終わり」と会長が言うと、急に娘さんが「ギャー!」
  娘さんの肩にこぶが出来てカッチンカッチンに硬くなり痛い痛いと泣き出し、一方の肩、もう一方の肩、と緊急お祓い。「これは憑いてる」と会長。大泣きが、だんだん獣の声になってきます。今度は「歯が痛い、一噛みも出来ない」と言い出し、2時間に及ぶ霊との大格闘が始まりました。「ぐわーっぐわーっ」と獣の声「うりゃあ!出て行け!」という会長の怒号が響き渡り、必死で家族四人が娘さんの身体を押さえ込み、お祓いを受けさせます。
  霊が抜けた後、ひーんひーんと泣き出し、今度は3歳から16歳までを行ったり来たりしながら意識なく幼い日の淋しさや家族への本当の思いを吐き……しばらくしてすっかり戻った時は、本人にその間の記憶は全くはなく、あんなに噛めないと言っていたのに何事も無かったようにお弁当を食べた、というものです。

  会長は「ものすごく親孝行な娘、お父さんの業をみんな一旦吸ってしまった。悪さばかりしてた、逆らいたくないのに逆らってみたりしてた。でも根っこは全然違う。お父さんを助けたいって思っていた。
  霊を入れ込んだのは自分、淋しいから入れてしまった。その方が楽だから。自分の中で霊のせいにして、悪さできる。でも今日抜けた。自我地獄から抜けた。
  本人が私を求めている。霊が私を嫌がっている。闘っていた。えらい闘いだったけど、憶えてないだろ。凄い声だった。居た人は分かるよね。あれは人間じゃない。うおーって」

  ご家族それぞれのコメントをご紹介しましょう。

  お父さん「先生、本当に有難うございました。ほんまに娘が助かりました。この娘に色々な友達が寄ってきて、相談事をするんです。それを一人で抱え込んで、パニック状態になった事が何度もあるんです。今、ある子供から又一つ大きな悩みを相談されてて、今日先生に会うから、相談してみって言っていた。素直ないい子なんです。
  …娘へ、今までは淋しい思いをしていたと思うけど、これからね、家族みんなで楽しくしましょう。ありがとうね」

  お母さん「もう言葉にならないです。先生に出て行け!出て行け!って言って頂いている言葉を心の中で何回も何回も、先生に負けん位の気持ちで叫んでいた。娘が3歳になったり10歳になったり、思い当たる事ばかり口走っていた。淋しい思いをさせていたんじゃないかと思う気持ちもずーっとあった、娘の様子がおかしいっていうのもずっと感じていたのだけど…葛藤もあって…娘以上にそういう気持ちにけじめがつけられた。優しい子なのでそれに甘えてしまっていた。私たちも子供に何かあってもそれを押し退けられるような強さを持ちたい」

  お兄さんたちは「今日はびっくりしました。お父さんのお祓いの跡を見せて貰ったりして、一回見に来いといわれていたけど信じられなかった。でも目の前で見て自分の中で受け入れられるようになったので、今日来て良かった」

 "憑き物"が落ちた当の御本人は「最近ずっと何をしてても哀しくなって、笑うってことが分からなかった。友達から相談とか聞いて考えたりはするけど、結局どうしたらいいか見つからなくて、そういう自分が嫌で、かといって、皆を笑わそうと頑張ったりしていたけど、ほんまの自分ってのが、何か全くわからへんようになった。
  この2、3週間ずっと感情ってもんが分からなくて、泣く事ができず、悲しい時もそういう感情が分からなかったけど、今、頭の中がすごく変わって、ちょっとした事で考え過ぎたりしてた事も、解決できそうな気もするし、がんばらんでも今の自分やったら、普通に笑ったりも悲しんだりとか出来る気がしてるけど、なんでそうなったのか、自分でも全く分からない。
  笑ったり出来なかった間はひたすら肩が凝ってて、始めは首がまわらなくて、その次に歯が痛くなって、今日の昼間もお母さんに言っていて、お父さんのお祓いを見ていて、終わった瞬間耐えられなくなって、それが一番不思議やった。けど今日はお兄ちゃん二人ともいるし、お母さんもお父さんもいるし、家族みんなで会う事が一ヵ月くらいなかったから、お兄ちゃんたちの顔を見た時、嬉しかったし、ほっとしたから自分が泣けたんだと思う。
  …家族へ、お父さんもお母さんもお兄ちゃんたちもみんな大事、私は強いから心配しんと頑張って欲しい」

  自分はこれからどうしたいの?と会長に尋ねられると
 「自分が成りたい事とか今したい事とか、それを考えるより、周りから相談された事を重視に考えたりしてて、毎日自分がこんなでいいのかなって思ったけど、一個づつ片付けていって、自分自身が落ち着いた時に、ほんまに自分がやりたい事を見つけてやって行きたいから、それまでは見ててください」

  会長「偉い、あんな状態で霊に取り憑かれていて、自分でもどうにもならないのに、人に相談されて、必死になってその人の事を助けようとしている。まずその友達を助けてやろうな。皆で相談に乗って上げて、一人じゃ出来ない事は手助けしてあげよう。
  これでお父さんも良くなるだろう。娘もゴチャゴチャ身につけていた飾りを自分からとって、普通の女子高生に戻るよ」





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