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●―子が親を越えるとき―

                                     平成27年2月7日目次に戻る

 季節は冬真っ盛り。しかし、寒いのもあと少しです。寒さのあとには春が待っている。
 場所はいつもの甲州屋さん。天下一品の蕎麦屋さんです。
 この日は、久しぶりにキヨシさんとミチコさんが参加しました。
 お二人ともお元気そうで、話も盛り上がります。
 キヨシさんは、先日、こんなことがあったそうです。

 キヨシさん「正月に父が電話をかけてきまして、年末に倒れたとかで、悪いけど金を借してくれって言ってきたんです」

 会長「それはいい。よくあるよね。親が自分の思い通りの子にしたい。でも、思い通りにならないから心配でしょうがない。オレオレ詐欺っていうのは、ずっと不安に思っているから引っかかるんですよ。老いては子に教えられる。その教えている子が電話かけてきて、金盗まれたから金出してくれとかね、言うわけないよ。むしろ、キヨシのところみたいに、親が金貸してくれなんて。これは最高にいいよね。親を越えてるんだから。親が子を頼ってくるんだから、こんな親孝行はないんじゃないかと思うね。地球が良くなっていくのは、子が親を越えるってことだもんね。その子の子がまた親を越えていく。どんどん地球は立派になっていく」

 親にとって、子が自分を越えて行くのは最高の幸せ、であるべきなんですね。
 ところが多くの親は、子が自分を越えていることに気付かない。
 考えさせられます。

 会長「オイラも、よく本に家族をテーマにして書いているけど、実は、かくいう私は家族知らないんですよ。学校も行かせてもらえなかった。幼稚園はもちろん、小学校も1年の時は行かなかった。小学校2年になってやっと行かせてもらった。1+1も知らないのに、いきなり、さざんが9とか始まった。全然わからない。かけ算九九は本当に苦労した。

 運動会では、ほかの子はお父さんとお母さんが来ていて、頑張れナントカ君って応援している。オイラは応援してくれる人が誰もいない。当時、オイラは足が速すぎた。だけど、オイラが勝つと何か言われそうな気がして、6人で走っているところを4番目くらいに着くよう、わざわざ遅く走った。オイラが居候でいた家の子が足遅いんだよ。でも、これに勝ってしまうと、晩飯を食わせてもらえないからわざと負けた。子どもなりに気をつかっていたのよ」

 キヨマサさん「会長、泣かせるんじゃないよ」

 会長「子どものときに遊園地に行ったこともない。でも、ステキな家庭をたくさん見た。大人になったらこういう家庭をつくろうと7歳のとき思った。
 政治家になろうが、医者になろうが、学者になろうが、立派になるのはいいことですよ。だけど、一番大切な家族ってものを大事にできない人はやっぱりダメ。家族を大事にしてない人が今、政治やってるんですよ」

 たしかに社会的には立派な人でも、家族がガタガタの家ってありますよね。
 仕事のために家族を犠牲にするとか、俺はお前らを養ってるんだとか言って威張っているとか、最低ですね。

 会長「人間がね、地球を救うってことはね、ただ政策をどうのこうのって言うんじゃなくて、一番大事なのは自分が再生できること。それは何かって言うと感謝ですよ。まず自分を産んでくれた人に感謝。若い頃は恨みましたよ。なんで産んだんだ、このやろうって。育てることもできないくせに。子ども放ったらかして、親戚をたらい回しにして。よその家の子どもが魚食べてご飯食べてるのに、骨だけ残っているのにお湯かけて食ってたんだから。ネコか。

 そういう時にどう思うかでしょ、それを嘆くのか、それともよーしっ、やってやろうと思うのか。どう思うかで人は左右に分かれる。皆、そういう思いはしたと思う。シチュエーションは違ってもね。貧乏という形でなくても、親が毎日喧嘩しているとか。それじゃ、自分が家族を持った時にどうするか。親の轍(てつ)を踏むかどうかってことだよね」

 人間の真価は逆境にいる時にこそ決まる。ただ嘆いているか、奮起するか。
 すべては、自己を再生することにかかっている。納得です。
 今回は、会長の貴重な身の上話も聞くことができました。
次回も皆様のご参加お待ちしています。
 


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