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●東京月例会報告レポート


                     誇りと尊重

                                  平成21年11月1日  目次に戻る

 「最初は一目惚れでも一緒に生活してると、だんだん分かってくる。まったく自分とかけ離れているってことに」と結婚してわずか四ヵ月で離婚してしまった経歴をもつ30代の男性に、会長がこんな風に語られました。

 「いつ何時でもカミさんの手料理が美味しい。私なんかろくに食べもしないのに、毎朝トントントンって音がする。コーヒーの香りがぷ〜〜んとする。そんな時、至福の喜びを感じる。台所の音って幸せだな、惚れられてなかったら、やってくれないよね。朝味噌汁の用意をしてくれる、あ、起きなきゃ、仕事行かなくちゃって、これは夫婦の基本。あなたの奥さんもそんな日々を願ってた。ただ価値観が違った。

  惚れる度合いが条件ぼれ。こういう風にしてくれるはずだと思って結婚する。これは絶対失敗する。この人は私がいなきゃダメ、この人の為なら死ねる、この人のやることは全部鵜呑みにする、この人のやることは全部好きになる、そう思って結婚した人は絶対離婚する訳がない。そんな人は居ない?居るんだな〜

  メチャ惚れてたら、うわー全く趣味が違う!と思っても、じゃ私も一緒にやってみようかなってなる。そしたら意外と楽しいもんかもしれない。両方がお互いを勉強すればいい、歩み寄れればいいんだけど、貴方も頑な、自分の世界が有りすぎ。これが分かるんだったらこれもこれも…どんどん要求しちゃう方。嫁女は嫁女でそれだけはやめてくれとか、二人とも自分を分かってほしい、自分に合わせろなんだ。それは惚れ度が浅い。自分に惚れ度が多い。

  全く趣味の合わない人であっても、それも含めて惚れないといけない。アバタもエクボじゃないけど、欠点まで好きになる。あんたの側にいたい、こいつが好きなんだ、どんな欠点があろうと丸ごとのんでやろう。例えばとんでもないダメ親がいたりね、こりゃかなわんと一瞬思っても、こいつを育んでくれた環境じゃないか、丸ごといったろやないか、そうなれたら、正しく男、正しく大和撫子。

  ウチは結婚して42年だけど、毎日油断ならない、自分に対して。横柄になった瞬間に軽蔑されるかもしれない。いくら夫婦と言っても常にある種の緊張感を持っていないとね。親しき仲にも礼儀あり。その根っこにあるのは尊重なんですよ、妻を尊敬するということですよ。自分の持ち物みたいになってきた時に緊張感が無くなる。無礼なことを言ってしまう。いくら夫婦でも無礼なことを言ってはいけないですよね。愛して尊重している人なのに、女房にオイコラなんて、おかしい。それは愛してないですよ」

…………

  今回出席者の中に会長に出会う前の、過去の懺悔(詳しくは書きません、いや書けませんが…!)をされた方がおり、会長が、皆はもう勉強してるから、大丈夫と思うけどと、誘惑に打ち克つ気持の持ち方を伝授して下さいました。

 「万一、嫁さん以外の若い子に気がいくことがあっても、女房にバレなきゃいいかなじゃない。この人にも親がいる。一時の遊びをしちゃいけない。この人にも親がいる、そう思ったら、絶対無責任なことは出来ないはず。それと、沽券、誇りってのがある。可愛い子がいたから浮気する、例えばもし私がそんなことしたら、今迄言ってきたこと、全部ウソだってことよ。書いてきた本も何の値打もなくなる」

  誇りと自尊心の違いはね、言われてグサッと腹たつのが自尊心、ズバリだから、立ち向かい出来ないから、腹が立つ。あんたここが欠点ですよって言われて、ぎゃあぎゃあ怒ってるのと一緒にしたらいかん、自尊心ほどしょうもないものはない。言われて傷つくのは言い得て妙だから。当たっているから。自分に腹が立ってる。
  誇りは絶対傷つかない。誇りだから。だって素晴らしいものだから。何んぼでもいいなはれ、言われて何んぼが誇り、確固たるものを持っているから。誇りは自分に腹が立たない」

…………

 「名古屋のある店の女の子が本屋で『CHANCE』を2冊買って、一冊は自分用に、あと一冊を店に置いた、飾りみたいに。そしたらママが読んで泣いている。きっと暇な時間だったんだろうね、あんたも読みな、あんたも読みなって女の子たちに勧めた。そしたらその子たちもみんな泣くんだって。オーバーラップするんだね。ああ、今迄母親を大事にしていなかったなとか、子供と生き別れになっていてとか、みんな色んな思いがあるのだろうね。そしたらお客さんまで何泣いてんのやって、また他のお客さんも、次々伝染するように…類は友を呼ぶのかな、波長なんだな、その店の。

  皆も家に仕舞っておかないで、どんどん友達や知り合いに読ませてあげて欲しい。私が最近一番気に入った本です。あなたもよろしければどうぞ。それだけでいいと思う」



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